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起業を目指す人のための「転ばぬ先の起業講座」
『 起業におけるコンサルティングの考え方 』
マンションやビジネスホテル建設における耐震強度の偽装が大問題になって
いるが、ここで黒幕のように登場したのが、コンサルタント会社「総合経営研究
所」だ。
この研究所の場合は、建築基準法に違反する指導をしていた疑いもあって問
題を抱えていそうだが、本来のコンサルティングは豊富な業界情報や経験を基
に、企業経営において有益な結果をもたらすことがほとんど。
実際、産業界ではコンサルティングを活用して、CI(コーポレート・アイデンティ
ティ)を行なったり、組織の再編をしたり、新規事業に乗り出したり、ISOを導入し
たり、生産性の向上を図ったり、その採用シーンには事欠かない時代に入って
いる。
起業においても業種における格差は大きいが、コンサルティングを活用する
流れは確実に高まっている。
その最大の理由は、起業にコンサルティングを活用することによって、成功す
る確率が高くなるからである。何故なら、現状はコンサルティングを活用しない
起業が圧倒的に多いため、活用した人たちに有利に事業が展開する先行者利
益が生きる業種が多いからだ。
介護ビジネスでの成功は、コンサルティングなしには考えられない時代になっ
ている。また、製造業、物流業においては、トヨタ生産方式をベースにしたコンサ
ルティングが、日本でも米国やカナダでも活躍している。
一方、建設業においては、NPOのコンサルティングが建設から農業への事業
転換を進める建設帰農によって注目されている。
FC(フランチャイズチェーン)の本部も、業務の一環としてコンサルティングを行
なっているところが多い。ただこちらは、飲食業や小売業などコンサルティングを
既に活用している起業が多いために、コンサルティングの活用が直ぐに成功に
結びつくほど甘い環境ではないようだ。
コンサルティングの活用にあたっては、基礎的知識を知って必要がある。
@ コンサルティングを活用したからと言って、起業が成功するとは限らない。コ
ンサルタントへの過度の依存は危険である。特に、女性起業家には、コン
サルタントの言うままになる人が見られるが、あくまでも起業をするのは本
人で、責任も本人が取ることになる点を忘れずに。
A コンサルティングは、一人の意見だけを聞くより、セカンド・オピニオンによる
他の人の意見も聞いた方がよい。混乱をせぬ程度に幅のある意見を参考
に意思決定すること
B コンサルティングに使う費用は、起業の初期投資額の3〜5%程度。まった
く予定しないのは論外だが、数十万円を吹っかけるコンサルタントにも気を
つけたい。
C コンサルティングと言うと、コンサルタントの看板を掲げた人だけに限定しが
ちだが、知人の起業経験者や同業者などからのアドバイスもコンサルティン
グと言う。できるだけ、費用の中からお礼をするべきだ。
D FCの場合、加盟店のコンサルティングと本部のコンサルティングとを兼ねて
ビジネスとしてやっている会社やサイトがあるが、契約社会においてはあり
えない行為。FC加盟に際しては、十分注意が必要だ。
起業家のなかには、コンサルティングへの対応の仕方に慣れていなくて、実
態を無視した甘い言葉ばかりを聞かされて、ビジネスの冷厳な実際についてい
けない依頼心ばかりが強くなった人や、その反動で猜疑心ばかりが強くなった
人が大勢いる。
特に、起業に成功した有名人が語る、「起業は簡単です」調の話ばかりを耳に
していると、誰もが起業に成功するものと錯覚しがちである。
最後は、自分自身が責任を取ることを認識した上で、コンサルティングとの付
き合い方を考えるべきである。
起業に関心のある方はココから