今も昔も、起業で成功した人が体験を書いた本はよく読まれます。わたしも以前はよく読んだ一人ですが、成功体験を知ることで、自分も成功への合鍵を手に入れた気持ちになるから不思議です。
ただ後日、ハーバード大学のサマーズ教授のレポートにより「景気の波というけれど、登る時のサイクルは常に同じではない。前回は山に登れた会社が、次も登れるとは限らない」
「景気サイクルの波形は常に違っていろから。また、顧客の好みが変化するケースもよくある」 数件の成功例を知ることで、自分も成功できそうに思うけれど、現実はそんなに単純ではなく簡単でもありません。
結局、起業の1つか2つの成功例を知っただけで成功気分に浸るよりは、自分で経営の基本を学び、実際の事業の現場を経験した上で起業する方が、起業で成功する確率が高いような気がします。
景気の変化に対しても、このような準備を事前にしていることで、迅速に対応することが可能です。景気の良い時なら、だれが経営をしても大きな失敗をすることはあまりありません。
問題は不況の大きな波が押し寄せたときです。有名企業の看板商品や傑出した仕組みは、その大半が会社の危機の追い込まれた時に生まれています。それまで準備していたモノを、最後の一か八かの時に初めて試みるからです。
そう考えますと、日ごろから独自の力を蓄えている人は、社会の変化や不況が到来しても怖がることはありません。逆に、ピンチをチャンスに切り替えるタイミングにもなります。
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