長年、起業することを目標に会社勤めをしているFさんは、一昨年会社譲渡の話を断って今も後悔しています。リタイアを考えた貿易会社経営者が、人を介してFさんに話を持ち掛けてきました。
後から考えると、ほとんど実績も資金もないFさんにとって、決して悪い話とは思われませんが、本人はスタッフ5人の小企業の運営などまったく自信がなく、突っ込んだ話を聞くこともなく断ったようです。
当時のFさんは腰の痛みがひどく、その上会社の仕事も追いまくられていて、まともな判断ができる状態ではなかったと言います。不思議なことですが、Fさんのように難題やチャンスはこちらの事情に関係なく不意に訪れます。
似たようなケースでは多くの人が断ることを選択します。ビジネスにおける原則では、楽な方法と難しい方法の二者択一のとき、難しい方を選択することが、成功につながることは多く人が認識しています。
この原則は多くの人が知っているはずなのに、実際に選択を迫られるシーンでは楽な方を選びます。多分、まったく不意を突かれるカタチで、選択を迫られる場面が多いからと思われます。
もし、そのため対策を考えるとするなら、いつ選択を迫られても冷静な判断を下せるよう、体調管理や仕事で追い込まれていることのない心掛けが必要です。普段から、起業のことで話のできる相手を探しておくことも大事です。
この対策はまるで自然災害に対する心掛けのようですが、人生で稀に起こるということでは、災害もチャンスも同じかも知れません。ピンチはチャンスという原則も納得できます。
結局Fさんは、今も起業の準備をしていますが、なかなか対象とする業種さえ決まらない状態です。似たようなことは、起業を目指す多くの人が経験しているのではないでしょうか。
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