わが国では、元々起業する人が少なく、また起業したとしても長続きしないジレンマがあります。
総人口に対し会社数が多いため市場競争が激しいです。今は経済の活力が弱いので、赤字会社であっても補助金や金融機関の救済によって、経営を続けています。倒産が減少している反面、廃業する会社が増加してます。
健全な経済のためには、起業によって会社が増える一方で、経営不振の会社は市場から退場することで経済の活力を取り戻すことです。
これから起業する人の側にも問題はあります。起業には大きなリスクがあって、誰もが成功するわけではありません。会社経営をする人は、その人の能力と努力が常に問われていることです。
わが国の起業の現状では、戦略、マーケティング、会社管理などに関して、経営研究の情報は普及しています。しかし、起業する人の資質に関してはほとんど問われることがありません。
経営学の世界で言われることですが、「起業する人を海に放り投げて、泳ぎを憶えさせる手法」が、日本では今もまかり通っています。
問われているのは、起業する人の環境、思考、リーダーシップの知識の有無です。こればっかりは、起業セミナーやテキストばかりでは、身に付けることができません。日ごろの訓練と実践によって身に付けるしかないです。
会社を作りスタッフを雇ったなら、誰もが後を付いてくると思ったら間違いです。今、小企業の現場では、採用したはずのスタッフが1日、2日で辞めるケースが多発して、最悪廃業する会社も出ています。
これまでの起業のようにビジネスアイデアや起業願望を先行させず、リーダーシップを最初に身に付け、ビジネスを見る目を養った上で起業可能な業種、業態を考える手もこれからの起業には有効です。
まだ、泳ぎを憶えていないのに、いきなり海に投げ出されて泳げるかどうか試すよりは、事前にしっかり水中動作を身に付けてから水中に入る方が安全ですし、馬鹿げたムダをなくすことができます。
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