英国のEU離脱が決まり、世界の株価が暴落して経済に激震が起こりました。世界は、日本はどうなるのか、身構えていましたが、今のところその後に変化はありません。
東日本大震災では、津波の第一波が沿岸を襲ったあと、波が引いて穏やかな海岸が戻ったといいます。中には、海が引いた後に海底が現れたことで、魚介類のつかみ取りに喜々として海に入った人もいたようです。
大津波の本当の怖さは、この後を襲う第二波、第三波が巨大津波だったことです。住民の生死を分けたのは、第一波が過ぎた後に、どんな行動をとったかによって決まりました。
EU離脱をこの大津波に例えるなら、今は第一波が過ぎて穏やかな元の経済に戻っている状態。いきなり取引契約が破棄されることはありませんから、企業間取引も、国民の毎日の生活も元に戻っています。
ただ、希望的観測は別にして、英国が離脱して対EUとの取引に関税が課せられたり、人の移動に制限が加えられると、新たな取引や経済の停滞を招くことになります。
当然、日本経済にも影響が及びますし、ゼロから組み直しを強いられる会社や団体も現れます。中には、欧州を舞台にした噂やデマが横行し、新たな負担が生れることも覚悟する必要があります。
リーマンショックでは、最初のファンド凍結からリーマンブラザースの倒産までに、1年1カ月の期間がかかりました。85年日本でバブルが発生、91年には終結して、97年に金融危機として不良債権の処理を迫られます。
英国発の悪影響が及ぶことは確か。その規模は今の時点では読めません。ただ、今の時期から悪影響に対する対応を準備する会社や個人と、まったく準備のない人ではこの後に大きな差となって現れます。
誰もが、これまでの人生で2、3度は後悔したことがあると思います。東日本でも、二度目の大津波でさらわれた人と避難場所に留まった人との違いは、正しい情報を知っていた人と知らなかった人の違いです。
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