起業した人が、開業して1年持たずに廃業する確率は40%とかなりの高率です。2年前、短期間で閉店した経営者にその原因を聞いて回ったことがあります。
サンプル数は13人と少なかったのですが、ほぼ半数の7人の人は開業前に、商品やサービスが売れない事態をほとんど想定していません。また、運転資金や自分の生活資金など、資金不足の人も3人いました。
多くの人が、起業準備とは開業までに必要な知識やヒト、モノ、カネを備えることと思っています。開業した次の展開までは、ほとんどの人が考えつかないか、考えないようにしています。
わたしが考える起業準備は、開業してから店舗や会社運営に必要な、知識や判断法を身に付けることと思っています。はっきり言って、開業までの起業準備なら誰にでもできます。
似たような傾向は、学生のころの受験勉強にみられます。せっかく集中して身につけた知識を、受験後には簡単に忘れしまいます。英語など、後々活用する余地が多いのに、直ぐに忘れてしまいがちです。
起業に関しても、開業にたどり着くまでばかりを重視し過ぎているような気がします。本番の開業してからの大事な時に、次々と起こる難題に、どうしてよいのか判らない人が大勢います。
これはたいへんな時間の無駄です。起業準備中に開業してからの集客だけでなく、リピーター客作りまでも考えておくと、開業した後の展開も変わってきます。
開業した後に売れ行き不振に陥ったとしても、次の販売方法、その次の販売方法と事前に考えておくことで、開業して1年も持たないような下手な起業は避けられます。
あくまでも起業は開業のスタートであり、その先のことを考える頭を鍛えておかないと、起業の寿命は短くなります。どんなビジネス変化にも対応できる、スキルを鍛えることが起業準備の目的のはずです。
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