最近のビジネスでは、モノを単品で売る手法は既に限界にきています。これからは、コトを売るビジネスに移行ははじまっています。
12年8月にここで紹介した旅行会社などは、そのビジネスモデルとなるはずです。旅行の企画段階から参加者のみなさんの意見を生かし、希望を実現することに全力を挙げます。
そうすることで、旅行という商品は、最初に夢を膨らませる段階から既にコトがスタートしています。旅行から帰ってきた後も、まだ思い出という商品は続く仕組みになっています。
2000年以降、わが国経済はデフレでたいへん厳しい時期が続きましたが、そんな中でも旅行をコトとして売り出していた会社は、お客さんを増やし続けました。
このような発想を、他の業界でも生かそうとするのが、コトを売るビジネスです。飲食店の中には、常連客に対し「お帰りなさい」と挨拶し、前回の来店からの流れを止めないようにするのも、その流れではないでしょうか。
コトのビジネスは、経営者とスタッフによる発想の勝負です。一人で考えを巡らせるよりは、人を増やして多くのアイデアを集めることで発想は豊かになります。ただ、人が多ければよいというわけでもありません。
お客さんの希望も、この発想では重要な役割を果たすことになります。基本となるのは、一人の優秀な経営者だけの発想より、多様性が保てる多くの人の発想が勝るという数の論理です。
現在、このような経営をしている会社は、まだほんの一部の会社です。ただ、モノが売れない時代、コトを売る流れは年々強くなっていることは確か。起業のときに、この流れを引き寄せることができるかどうかです。
コトの起業を考えるならば
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