みんなの党の渡辺喜美代表が、化粧品会社DHC創業者から8億円を支援してもらった問題で辞任しました。官僚の横暴が続くわが国で、反官僚主義を訴えた政治姿勢は高く評価されました。わたしは、自民党が与党だった時代に反旗を翻して、政党を立ち上げた勇気を高く評価していました。
そんな渡辺さんも、みんなの党の分裂騒ぎから、8億円支援問題を経て、人格のなさを露呈しています。政治家としての資質は、そこそこあったのでしょうが、二世議員ならではの世間知らずな面が顔を覗かせ、すっかり興ざめした人も多かったのではないでしょうか。
起業において、人格を問題視することはあまりありません。起業の立ち上げでは、その人の人間性が問題になることはあまりないからです。ただ、起業が軌道に乗って会社が動き出してからは、経営者の人格が問われるシーンが増えます。お客さんや従業員に対する態度は、そのままビジネスに現れます。
古くから、起業する人にとって必要な資質があることは言われています。最近は、あまり目にすることがなくなりましたが、「失敗を成功の糧にすることができる」、「経験したことは知恵にする」、「日ごろから説得力を高める」などと一緒に、「常に人格を磨く」ことが、経営者として成功するための条件とされています。
最近の起業においては、「いかに儲けるか」ばかりに目が向いて、人格が語られることがほとんどなくなっています。よく言われることですが、起業は一人だけでは成功しません。周りにいる多くの人の助けが必要ですし、何よりも多くのお客さんの支持がないことには、起業は成立しません。
人間の人格ばかりは、一朝一夕に作られることがありません。これまでの起業の歴史を振り返ったとき、人格的に問題のある経営者は、その全ての人が姿を消していることに気付くと思います。現代は特に、経営者は人格が問われる時代です。自分を第三者の目で客観的に見るノウハウも、起業ノウハウ同様に大事ではないでしょうか。
転ばぬ前の起業相談です
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