転ばぬ先の起業講座
年齢を重ねて、真剣に人生と仕事を考えるための起業サイト
携帯からご覧の方は起業相談携帯用サイト

『起業に必要な勇気の正体』

平成25年10月10日

 勇気という言葉は、使い方一つでどうにでも理解される言葉なので注意が必要です。JR横浜線での踏切事故では、人命を救助しようとして自分が死んだ女性は勇気があります。ただ、素直にその勇気を評価する気にはなれません。勇気ある40歳の人が死んで、線路に倒れていた74歳の人が助かったのですから。


川や海の水難事故では、子供が深みで溺れて、助けようとした中年男性が亡くなるケースはよくあります。時には泳げない人が、助けようと勇気を振り絞って飛び込み、死んでしまうようなことは毎年夏になると発生しています。このような場合、知人縁者が勇気を讃えても、マスコミが賞賛して記事を書いたなど聞いたことがありません。


 当然、政府や行政の首長が、亡くなった人の通夜に行って、感謝状を渡すなってこともありません。人の勇気は、その人がよかれと思って行う行為で、他人がとやかく言うことではないかも知れません。ただ、政府や行政が組織を挙げてその勇気を賞賛するとき、勇気は売り買いされたような薄っぺらいものになる気がします。


 2年前、会社経営をしていた父親が急死して、息子のMさんは急遽跡を継ぐことになりました。それまで、機械メーカーで製品開発の仕事をしていて、会社経営の経験はまったくなし。父親名義の会社の借金を引き継ぐのは息子が一番という、親族や銀行の言葉に勇気を奮って会社社長になりました。


 この勇気は、結局失敗に終わります。Mさんにとってまったく知らない世界のうえ、製品や資金を騙されることも重なって、3年で会社は破産することになりました。Mさんは行き場を失くし、父親の葬儀にはあんなに集まった人たちも、誰もいなくなって一人で後処理をしました。


 現在は、新たに会社勤めをしながら残った借金の返済をしています。勇気を賞賛する人がいますが、それは勇気を奮って上手くいったから感動する話なのであって、失敗したら「向こう見ず」ということにもなりかねません。どちらにしても、政府や行政が人気取りのためにちょろちょろするのは、せっかく命がけの勇気をぶち壊しにしてしまいます。


 起業するにも、勇気は必要です。こればかりは、誰にでもできるものではありません。わたしが思うのは、しっかり準備した上で勇気を奮って起業するべきで、緊急を要する起業はしないこと。また、行政や政治が煽る起業は、起業家のためではなく、自分たちのための政治的な煽りですから、決して口車には乗らないこと。あくまでも、自分のスタイルで起業を実現させることです。




                 準備をしっかりするための起業相談

 <<起業情報インデックスに戻る

起業に最適な時期などありません
思いついたその時が、起業相談のタイミングです
起業相談はこちらをクリックしてください


起業のための
こんな話、あんな話が
掲載されているメルマガです
    ↓ 
  
メルマガ購読・解除
起業を目指す人へ 「転ばぬ先の起業講座」   毎日発行
   
バックナンバー
powered by まぐまぐトップページへ
    
    


「転ばぬ先の起業講座」30歳を過ぎて真剣に人生と仕事を考える時の起業サイトです。