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『中高年向け海外旅行会社倒産の教訓 』

平成25年9月26日

 お客さんを中高年に絞り、1975年から一貫して海外旅行の開発を手がけてきたトラベル世界が7月に事業継続を断念しました。今の時代、新たにビジネスを展開するなら、増え続ける中高年をターゲットにするビジネスを考えるはずです。しかも、中高年の人たちにとって、旅行は最も人気の余暇の過ごし方です。


 このテッパンとも言える、2つのキーワードを長年生かしてきたはずの旅行会社が、事業の継続を断念し、今月破産することを決めたことに、大変興味が沸きました。一般的にはシニアという言葉がよく使われますが、利用する人たちがシニアを嫌っていますので、ここでは中高年を使わせてもらいます。


 まず、知っておいて欲しいのは、トラベル世界のビジネススタイルです。自社で発行する旅行誌を通じ、自社企画の海外旅行プランをお客さんに提案、読者からの参加を募り、その手配・実施を手がけていました。現在では、この企画旅行はとても増えていますが、ネットが普及する以前は特異な旅行会社でした。


 しかも、個人で行くには困難な海外へグループ旅行を企画していた点に加え、企画内容、確実な手配、追加費用が一切かからない料金設定など、中高年の人たちから大きな支持を受けていました。2000年度には、年間売り上げ約50億円にも達するまで企業規模を大きくしています。


 旅行者への提案型企画旅行は、現在でも若者向けに大人気ですが、トラベル世界では20年以上も前から取り入れているビジネススタイルです。この会社にとって、これまでターゲットとしてきた、中高年が続々と誕生する時代に入っているのに、何故事業を断念するのか。


 その理由の一つは、これまで売り物の紙媒体を使用した集客と運営方法を、受け入れるお客さんが減っていることです。中高年だからネットが弱いと言われたのは10年くらい前の話。特に、海外旅行を楽しむ体力のある50代から70代前半の世代は、ネットも語学も得意な人が増えています。


 二つ目の理由は、紙媒体に頼る管理体制は、効率が悪くコストも高いままで経営を厳しくします。お客さんが減る中で、経費が以前と同じでは会社運営を継続することができません。中高年向けビジネスによる起業を考えている人に、教訓となりそうな旅行会社の破産手続き開始でした。


 ITは、多くの国民の社会生活に入り込んでいる。高齢化社会といえど、ITを駆使する中高年は年々増え続けている。そんな時代の大きな変わり目にあっては、ビジネスのスタイルも変貌します。起業する人にとっては、既存の企業と入れ替わるチャンスでもある。現在は強固と思える企業も、この変化の中では姿を消す企業も多くなります。時代の流れを読むことと、業界情報を知ることが起業には欠かせない。時代の流れに関してはお任せください。





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