成功した起業、失敗した起業をみていますと、大きく分けて2つの要素をクリアしないと、起業は難しいことが判ってきます。一つは、起業のための方法です。起業に関しての書籍の場合、多くがこの方法論をテーマにしています。中には、株式会社の設立方法を起業として取り上げているのまでありますから注意が必要です。
起業方法に関しては、わたしより多くの方法を知っている人は大勢います。最近の起業では、会計と法規と、マーケティングに重点が置かれた方法論が主流になっています。方法論で注意しなければいけないのは、時代の変化に応じてお客さん心理も変化しますから、今現在の方法を考える必要があります。
起業のもう一つの要素は、原理に適った起業を考えることです。よく感心する起業のほめ言葉に、「今まで、何故このビジネスがなかったのだろう?」という声を聞きます。至近な例で言いますと、繁華街にはラーメン店が多いのですが、昔ながらの和風ラーメンの店が人気を集めるようなケースがあります。
最近は、脂分こってりの豚骨ラーメンが全盛です。そんな繁華街にできた和風ラーメンが人気になるのは至極当然かも知れません。このようなラーメン店に限らず、よく市場をウオッチングしていますと、起業の原理に基づく成功例が多くあります。後解釈ではなく、事前に戦略的に考えることが大事です。
ブックオフ創業者の坂本孝さんが始めた「俺のイタリアン」も、立ち食いの高級イタリアンレストランは、「今まで何故なかったのだろう?」の一つです。原則を無視した画期的に新しいビジネスの相談を受けることがあります。とてもよい発想も多いのですが、問題はお客さんが来てくれるかどうかです。
起業の原理は、決して難しいことではありません。競合店のない場所での開業などは、最もシンプルでお客さんを集めやすい原理です。このほかにも、起業に関する原理は多くあります。うまく、起業方法と組み合わせて、他の人に考え付かない起業で成功に結び付けてください。
原則と方法のための起業相談です
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