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『共同経営を表と裏からみてみると』

平成25年7月11日

 最近は、起業に関する情報がとても多くなっています。希望者を集めてのセミナー、起業塾なども開かれていますから、自然と起業を目指す人同士の交流も盛んです。Tさんは、勤めている会社が最初にリストラを実施した6年前から、わたしの起業相談を利用したり、地元の商工会議所が主催する起業塾に参加していました。


 東京でのセミナーに参加したとき、同じデザイン系で起業を目指している30代男性と知り合い、協力して起業を実現することを考えました。その男性は、ITスキルの高い人で、HP作成や検索ランクを上げるSEO対策もこなします。Tさんが営業やコピーライトが得意なところから、最適な組み合わせでした。

 お互いの力量を認め合った二人は、意気投合して一気に会社を設立することを決めました。資本金の出資も開業経費も折半で、給料も同額です。開業したばかりのため、仕事は簡単には取れませんでしたが、お互い情報共有を積極的にして、気持ちよく仕事ができていたようです。


 ところが時間が経っても、思うように注文が伸びてくれません。そのうち、Tさんには相手のアラも気になってきます。営業がほとんどできないため、一日HPのメンテナンスに時間を費やしたり、SEO対策で時間を潰しているとしか思えません。Tさんは、連日の営業活動で経費も馬鹿になりません。


 次第に仕事以外の話はしなくなり、営業で仕事をとってこれないTさんを責めるような視線を感じるようになったと言います。何かしら打開策を話し合うとよかったのですが、対等な立場での共同経営の悲しさ、どちらも主導的な立場で発言することなく、どんどん二人の関係も、会社の経営は悪化していきました。


 その結果、相手の男性が会社を去ることになったのですが、残されたTさん一人では仕事が回りません。しかも、事務所の家賃や経費を一人で負担することになります。半年後Tさんも会社を清算して、起業は失敗に終わりました。共同経営と言うと聞こえはよいのですが、結局責任の所在がはっきりしない、お互いが相手任せの会社でした。


 Tさんはその後、再度起業に挑戦して、今は従業員を二人雇い一皮剥けた経営者として事業展開しています。一度目の起業は、共同経営で上手くいきませんでしたが、そこで学ぶことは多かったようです。わたしから見て、モノゴトの本質を見る目が以前とは明らかに変わりました。失敗は誰もがしたくないですが、失敗も人生においては悪いことではないです。




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