先日、テレビ東京系列で放送している、ワールドビジネスサテライトの番組の中で、物々交換が徐々に広がっている特集を組んでいました。一つは、HP作成を行っている会社が、近くにある飲食店との間での物々交換です。HP作成会社は、その飲食店のHP作成を請け負っています。
一方、飲食店は、会社で働く社長と従業員の食事を900食分提供します。「まかないプロジェクト」と名づけられたこの物々交換は、35万円程度のHP作成サービスと、食事代との交換が目的です。物々交換と言うと、精々1万円程度をイメージしていましたが、金額の大きさに驚きました。
もう一件は、関西では知られている物々交換デザインの方で、商店に宣伝用似顔絵を提供し、代価として商店の商品1千円分をいただくという方法です。現在、11店との間で取引があると言ってました。両方とも、物々交換としては、まだ初歩の段階で、今後レベルアップが見込めます。
番組では触れていませんが、わたしが注目するのは、物々交換が消費税増税以降に注目されることです。現在、消費税が20%前後のヨーロッパにおいては、物々交換による商取引がよく活用されています。商品の2割を税金で取られるより、必要としている人や会社同士が、商品やサービスを交換する方が安上がりです。
14年4月には3%、15年10月からは2%の上昇が、ほぼ既定路線になりつつある消費税。今後、物々交換の手法は、多くの人の関心をよびそうです。物々交換を基本にした、新たなビジネスが生まれることも考えられます。人類最初のビジネス手法、物々交換がこれからは広く取り入れられそうです。
東日本大震災を経験して、自分の住む地域への関心がこれまでになく高くなっています。地産地消やコミュニティーといった言葉が、ますます身近になっています。物々交換もこのラインナップに加わる可能性が高いです。特に、デフレを脱却してインフレになったときには、起業した人にとって物々交換がビジネスを救ってくれることも考えられます。
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