起業相談の対応をしていて、意外と難しいと思うのが起業の第一歩をどう歩みだすかです。長年、起業がしたくて、本を読んだり、セミナーには参加していても、いざ第一歩となりますと、右から踏み出すか、左からなのか。それとも両足で飛び出すのか、悩んでいる人が大勢います。起業することは決めていても、具体的な話では悩みます。
斯く言うわたしも、会社を辞めるまでは、悶々とした日々を過ごした一人です。起業に成功するための、ビジネスノウハウを身につける方法や、起業プランの組み方を説明する書籍はたくさんあります。しかし、起業に向けての、第一歩を踏み出す方法を書いた本は、これまでついぞ見かけたことがありません。
「起業するならばリスクを取る覚悟が必要です。そのためには、会社を辞めて起業に向けて動き出さないといけませんか」と言う質問を貰ったことがあります。起業に向け動き出すのはよいのですが、まったく準備なしに会社を辞めるのは愚の骨頂です。会社を辞めるのは、準備が進んでいつ辞めてもよい合図が聞こえてからです。
起業相談やマニュアルを利用してくれた人には、今後の経済予測や起業情報を送っています。利用者さんからは、起業に向け現在の進捗状況を報告するメールを戴きますが、あまり進んでいない人がけっこういます。やはり、「自分の場合の第一歩を踏み出し方が判らない」と言っています。口で言うのは簡単でも、行動の難しい起業の第一歩です。
この起業の第一歩に関しては、わたしにとっても課題です。起業を目指す人にとって、一人一人その進み方は違っているはずです。セミナーのような、多人数を教える起業学習が嫌いのは、一人一人が考えている起業のカタチは、全然違ったものだからです。そのために、個別に起業を考えないと、大きな間違いを犯すと思うからです。
初めて起業を考えている人向け
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