3月8日〜10日は、わが国最大規模の「フランチャイズショー2011」が、東京ビッグサイトで開催されます。日本経済新聞社が後援する展示会で、フランチャイズ本部約140社が出店します。
現在、全国には約1400社のフランチャイズ本部が事業展開を行っていると言われます。そのうちの1割近い本部が出店することになります。ただ、ここに出店しているのは、現在積極的に加盟店を募集している本部で、宅配の銀のさらやTSUTAYA と言ったビッグネームは出ていません。
フランチャイズ加盟と言いますと、このところあまり芳しい評判を聞きません。高額の加盟金を支払ったのに、1年も持たずに販売不振で廃業とか、開業前の本部の説明はほとんどウソだったと言うものです。
フランチャイズが最も脚光を浴びたのは、1998年の金融不況が表面化して、産業界が一斉にリストラに走った頃に、多額の退職金をもらった人が就職代わりにフランチャイズ加盟に走りました。
このときはフランチャイズブームといえる現象でしたが、不況は2005年くらいまで続いたため、一年足らずで廃業する加盟店が続出しました。このブームの結果が、フランチャイズ加盟に重い陰を残すキッカケとなりました。
フランチャイズで最も売上げをあげているのは、コンビニ業界です。セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートなど、軒並みフランチャイズによる店舗運営をしています。そして、大半の加盟店が24時間営業を強いられながら、オーナーは予想外の低収入であることも悪い印象を与えます。
近年では、09年あたりから始まった「白いたいやき」店も多くがフランチャイズです。確かに、短期間に多くのお客さんを集めますが、お客さんは来なくなるのも早く廃業が相次いでいます。騙されたと言う加盟店オーナーも少なくありません。
フランチャイズは本来、起業経験のないオーナーのため、本部が経営ノウハウや他社にない技術やサービスを駆使して、営業サポートを行なうビジネスです。日本マクドナルドや大阪王将、ブックオフなど、優良な本部も少ないありません。
ただ、わが国では、国民の購買意欲が低いため短期間に初期投資額を回収することが難しくなっています。大手企業も小企業も同じですが、デフレ経済と言うこともあり、大きな投資に見合うリターンは期待できません。
またフランチャイズと言うと、どこの本部も同じように思われがちですが、本部を開業して1、2年の経営の不安定な会社と、日本サブウェイやダイソー、タビオなどとはまったく違います。これを、フランチャイズと云うことで一緒にされがちです。
加盟する側にも大きな勘違いがあって、フランチャイズに加盟したなら全てを本部がしてくれると、間違った思い込みをしている人がいます。フランチャイズといえども自分でお客さんを集めないことには、ビジネスにならないことは言うまでもありません。
フランチャイズは仕組みを事前に知って加盟するならば、ビジネスとしては安定して収益が見込めるビジネスです。広く知られたブランドと、収益を上げるためのノウハウを提供してもらって開業することは、ゼロから開業する人にとっては夢のような話です。ただ、夢ばかりではなく、加盟金やロイヤリティなど、現実の話もありますから、理解し、納得した上で加盟に踏み切ることです。
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