人材派遣で仕事をしている人にとって、35歳という年齢は大きな意味合いがあると云われます。この年齢までは賃金の引き上げがありますが、それ以降はほとんど上がらないとか、この年齢までは色んな職種の仕事がありますが、これ以降は限られた仕事しかないとか。
そして、35歳までなら正社員として採用する会社も多いのですが、この年齢を超えると採用企業が急に少なくなると云われます。
そんなこともありまして、6月11日から22日まで20人の方限定で、人材派遣の仕事をされている人だけを対象に起業相談を実施してみました。
ただ、1名の方だけが最初の相談をメールで送ってくれたきり、返信がなくて中途半端になりましたが、女性12名、男性7人、平均年齢37歳の方の相談に乗りました。
20人の方全員の相談に共通しているのは、起業するための初期資金が不足していること。また、女性を中心に資格を取得してから起業をしたい人が15人。現在は大都市圏に住んでいるが、将来は実家のある地方に戻りたい人が8人と云ったところが抽象化できました。
後は、みなさん色んな悩みを抱えています。起業相談の内容を書くことはできませんが、やはり35歳という年齢が大きな影を落としていることは確かです。
確かに、起業のための初期資金を貯めることは大変です。これは、中年以降の大手企業の定年退職者や希望退職者を除くとみなさんに共通した悩みです。
わたしがこれまで見てきた成功した起業家の人も、一人残らず資金では苦労してますし、現在も事業拡大をするための苦労が続いています。
ただ、人材派遣で起業を考えている人と、起業で成功した人の大きな違いは、起業をしようと考えたときから、生活費の支出を全部見直して起業だけに集中した成功組の人と、現在の生活の現状を変えずに起業を模索する人材派遣の人との違いでした。
もう一つ、資格を取得しての起業ですが、相談される方たちも、士族と云われる資格取得者の起業が、同業者との過剰競争と、士族の手を煩わさないパソコンソフトの開発によって、非常に難しくなっていることを認識されています。
その環境の中で起業をするためには、何が必要なのか、もう少し突き詰めて考える必要があると思います。また、これから資格を取得して準備を始める人のほとんどですが、立ち上げが遅すぎるような気がします。
士族関連の情報収集やホームページの立ち上げなど、資格取得前からできることはどんどん始めていかないと、今のスピードでは既存の士族の人を乗り越えるような革新的な仕事はできないような気がします。
最後に、起業することを、ある種の仕事に就職するような感覚の人が目立ちましたが、多くの起業家を見ていると、起業とはある仕事を通じての生き方ではないかと思います。
仕事の時間、そこで得られる収入、サラリーマン時代とは比較にならないレベルの研鑽など、起業を始めた当初はそれはそれは波風の連続です。
それでも、諦めずに頑張れるのは、起業を通じて表現できる自分の生き方と、他人のためにではなく、自分のために仕事ができる充実感だと思います。
一度、起業への不安や思いを人に話すことは、格段のレベルアップにつながります。これからも、業種や年齢別の起業相談を行なっていきたいと思います。起業に関心のある友人、知人の方にも薦めてください。よろしくお願いします。
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