ペットフード、練り歯磨き、せき止めシロップ、アンコウにフグ混入、ピーナツ、はちみつ、熱風電気ストーブ、加工食品に含まれる塩、風呂用なか焚き湯沸かし器、土鍋など・・・
これらは、昨年末から今年にかけて、米国、EU、日本で販売された中国製品で、有害物質を含んでいたり安全性に問題があって、製品回収が噂されたり、実施された食品や製品です。
これまでにも中国製品は、安全上の色々な問題点が指摘されてきました。ただ今回は、カナダの大手ペットフード会社が中国で製造して全米で販売していたペットフードを食べた多くのネコや犬が死んで、全米の関心がこれまでになく高くなりました。
FDA(アメリカ食品医薬品局)が、中国製品に対する監視の目をこれまで以上に強めているのも確かなようです。
そして、当の中国国内においても、安全性に問題のある国内製品を買わない人たちが、富裕層を中心に増えているようです。
これからは、中国製品に対しては、世界中から不信の目が向けられ、食品や安全性が求められる機器を買わない人たちが多くなる可能性が高い。
逆に、これまで安価な中国製品に市場を奪われてきた日本のメーカーにとっては、製品を売り込む最大のチャンスの気がします。
中国自体が、高い経済成長を続けてきたことによって、国民の生活水準が高くなったり、公害が各地で問題視されて、安価で豊富な労働力や規制の緩い製造環境を売り物にすることが難しくなっています。
反対に、日本製品は”スマート・ジャパン”のイメージが定着して、世界的に高い評価を得ています。
今回の中国製品に対する世界の不信の目は、日本製品がシェアを広げる格好のチャンスとなりそうです。
これまで中国製品が得意としてきた安価市場でシェアを奪うのではなく、安全性の高い製品をリーズナブルな価格で販売する、お客さんに格安市場から適性価格市場へと移動を即すのです。
これは、別に製造業に限らず、小売業においても、飲食業においても、サービス業のおいても可能です。
今、日本の消費者自身がこれまでになく、安価な中国製品を買うことや食材に使うことに不安になっていますから、”安全”を前面にだした商売に徹することです。
起業を目指す人も、安い価格を売り物にするより、付加価値の高い安全な品物を売り物にすることのほうが、今の社会の流れにのった起業を実現できます。
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