起業当初は、日常の仕事の手順が定まらないので、訳もなく慌しい毎日を過ごすことが多い。
雑貨ショップを例にすると、新規開店したばかりの店舗には、来店客はほとんどなく、あっても陳列品の下見客がほとんどの場合が多い。
なのに、過剰反応をして商品の並べ替えをしてみたり、物売りのセールスマンの来店にまともに対応したり、知り合いの訪問で喋り込んでしまったり、意味不明な電話にさえ振り回されて、何をするでもなく慌しい時間を過ごすことが多い。
ネット販売においても、注文が来ていないか、絶えずメールチェックばかりをしていたり、暇にかまけてページの手直しをして大きなミスを仕出かしたり、不慣れな新しいコンテンツの挿入に手間取ったりで、仕事を押せ押せで後に残していくケースが多い。
このような訳もない慌しさの中で、日報や帳簿の記帳など当日にしなければならない仕事が、後回しになることがよくある。
起業において、立ち上げの前に想定していた客層や販売方法が、実際にはまったく違っていて、他の方法に切り替えることは日常茶飯事と思っていたほうがよい。
そのようなとき、お客さんの反応を見ながら微調整を繰り返し、場合によってはまったく新しい方法を導入することもある。
どちらにしろ、起業当初はお客さんの反応を注視することに専念して、訳もない慌しさからは遠ざかっるのが一番だ。
起業に際しては、どうしても開業資金が運転資金へと転換が順調に進まず、資金不足で廃業するケースが多い。
日々の時間も資金と同様の重要な経営資源と考え、ムダ遣いを避けて、常に次の展開を考える余裕が持てる、時間に追われるより、追いかける起業を心がけたい。
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