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『情報間口は常に広げておく』助走期

起業を水泳で云うなら個人メドレーに似ている。


サラリーマン時代は会社で、事業別のクロールや背泳やバタフライなど一種目に専念するだけなのに、起業では一人で生産も営業も経理も、自前の起業に関するあらゆることを知らないと収入につながらない。


そのためには事前にあらゆる機会をつかまえて、起業で直面する空気にあらかじめ馴染んでおくと、難問に対して戸惑うことも少ない。


公的な起業向け講座・セミナーは、そんな雰囲気を味あわせてくれる。雇用・能力開発機構の「アントレプレナー Doit」、中小企業庁の「創業セミナー」、各地の商工会議所で開催される「創業塾」などが、起業に向けてのノウハウを教えている。


ただ、主催者側も費用を出して開催する以上、それぞれに目的があって、アントレプレナーDoitは雇用促進を実現するためのセミナーなので、従業員5人程度の会社組織を想定したいる。そのため一人だけの自営や2、3人の会社を考えている人には、世間の起業規模は自分よりも大きいと、無用な混乱や誤解を招くこともあるようだ。


「創業塾」も商工会議所の会員獲得が目的なので、その後の事業活動が窮屈になるという人もいる。


それでも、起業のスタート後に起こる問題にすばやく対応するためには、解決のためのノウハウを含めて、多くの情報を持っていることが大切である。


インターネットを通じての情報収集だけでなく、公的な講座・セミナーや民間の企業が主催するセミナーなど、手軽な集まりには主催者の開催目的を十分認識した上で参加することは、起業の空気を知る上で欠かせない。


起業のための情報間口は常に大きく広げる、この精神は大切にしたいものだ。 


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