決して起業を志す人間は、一人センチメンタル・ジャーニーに出なきゃダメと云っているのではない。
自分はいったい何がしたいのか? これまでの自分の人生を振り返ることは、起業を目指すにあたっても自分の考えをまとめるうえでも、重要な役割を果たす。
そのためには、一度自分史を制作するためのノートを用意して、生まれたときから現在まで、記憶を整理してみるのも一手である。
自分探しの作業をしていると、
@これまで意識せずに生きてきた自分の人生の方向性を、確認することができる。進学、就職、転職など、点として捉えていたことが、実は無意識に線として結びついていたりする。
A自分の得意ジャンルや人より少し優れた能力を知ることができる。人には難しいのに、自分には簡単な事柄が起業の種となるが、多くの人があっさりとこの種を放棄している。
B自分の祖先や肉親の生き方を確認することによって、自分の人生における使命や必然性を知らされる。
起業にあたっては、一見事業の経営ノウハウや経営環境ばかりが問題視されるが、実は起業家の精神面での強さ、柔軟さ、真摯さが、5割以上の確率で成功失敗の鍵を握っている。
起業をしたいけれど、なかなか自分の目指す起業の見つからない人にとっては、自分自身を探る作業はとても大切なこと。じっくり腰を落ち着けて、起業の種探しを勧める。
模索編では、一般の起業家育成マニュアルにはあまり触れられない、精神面を中心にした話を展開します。
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