人生において、人が起業に立ち会う機会はそう多くはない。
特に、自分自身が当事者となって事業を興す機会となると、それは人生の数少ないチャンスに対面しているということになる。
事業で成功している人たちの話を聞くと、起業経験の少ないことに驚かされる。逆に、事業が上手くいっていない人は、何度も何度も会社を興してはつぶすことを繰り返している。
起業は、人生で数少ないチャンスとの対面だから、実際に行動を興す前に冷静な頭で今一度自分自身に問いかけてもらいたい。
「なぜ起業するのか?」
この動機付けの再確認は、事業を進めていく上で幾度となく出くわす困難に立向かう、エネルギーを与えてくれる。
起業を決断するときの勇気、立ち上げ準備のパワー、動き出してからの自信など、この動機付けが大きく影響する。
ざっくばらんに「金儲けのため」の起業という人も多い。しかし、動機付けとし
ては薄弱すぎる。新しい金儲けの方法がどんどん生まれている現在において、このような人は、他のもっと儲かるかもしれない起業に絶えず目を奪われて、一つの起業に腰を据えた取り組みが難しい。
「あのとき、もう少し我慢して事業を続けていたら・・・」といった後追い後悔
型の起業家に、この金儲けを動機付けとする人が多い。
やはり、社会の発展や繁栄と自分の起業とが、何らかの形で結ぶついていることが大切である。通常、これは使命感と言われる。
大きな仕事を成し遂げるためには、それと正比例する使命感の強さが必要である。たとえ小さな事業でも、社会に役立とうとする使命感が起業には求められる。
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