フェイスブックやツイッター、グリーといった、SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)が日々利用者を増やしています。このサービスは基本的に、インターネットを利用して人と人とを結びつけるマッチングビジネス。そのマッチングによって、新たなジャンルを切り開いたビジネスモデルが話題です。
今年31歳のAさんが起業したのは、校舎をもたない個人レッスンのスクールビジネス。音楽や語学など、専門レベルの技術を持つコーチを約2000人も集めています。他方で、コーチから技術を身に学ぶことを希望する受講者1万人以上を集め、日本全国2600会場で技術のコーチングを受ける仕組みです。
このスクール コーチ・ユナイテッドの特色は、受講者の都合のよい場所で、日時・授業内容を指定でき、仕事をしながら技術を学ぶことができることです。授業科目は、音楽、語学、資格取得、スポーツ、Webデザイン、趣味など、100以上。レッスン料金も、1時間3600円から4800円と手軽な金額です。
Aさんは、学生時代に遠隔教育のe ラーニングを研究したことが、社会人になってこの仕組みを思い付く結果に結びついたようです。ただ、07年に会社を辞めてから、実際に開業する11年まで4年近い時間が掛かっていますから、準備には相当長期間の時間をかけて仕組みを練り上げています。
開業してからの集客は順調で、1年間で約1万3千人以上の受講者を集める人気ぶりです。このビジネスのポイントは、受講者集めと同時に、レベルの高いコーチ集めにあります。現在は、9人の社員が連日コーチ希望者と面談をして採用を決めます。コーチの優劣が、このビジネスの生命線とも言えるからです。
IT技術を最大限活用し、一方では個人指導に徹したアナログ型コーチングによって、受講者の満足を得るスクールビジネス。この仕組みを考え抜いたAさんは、立派と言うしかありません。この次はどのような展開に進むのか、たいへん興味深いものがあります。ITによるビジネスのモデルになる仕組み、参考にしてはいかがでしょう。
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