今、ベンチャー企業に資金を提供するベンチャーキャピタル各社が、日参して出資を申し出ても断っている会社はあります。日本で起業が最も多い、ゲーム開発のような知識集約型起業の先頭を走っている「コロプラ」です。創業者のBさんは、08年10月に設立しました。
現在33歳のBさんは、ファミコン世代でテレビゲームは子どもの頃から楽しんでいました。その延長線上でしょうか、大学時代からゲームソフト作りを行っており、2003年には個人サイトとして「コロニーな生活」のサービスを開始しています。
彼が考えたのは、携帯電話の位置情報登録を利用したシュミレーションゲーム「位置ゲー」です。まだ、携帯の特性を生かしたゲームは少ない時代です。この後は、会社勤めをしながら「コロニーな生活☆PLUS」を、個人でゲームマスターをしていました。
一日の睡眠時間が3時間。昼はグリーのプログラマとして仕事をし、帰宅後はコロニーな生活の運営です。このゲームは、参加者がドンドン増え続けていました。そして、08年3月には会社を辞め、個人事業主として企業化の道を探ります。
この時期には、経営や会計を学んで準備をした後、10月にはコロプラを設立しています。それから3年、会員数は220万人、従業員100人に会社にまで成長しています。決算は公表されていませんが、既に黒字経営が定着していると言われています。
コロプラのビジネスは、ゲーム参加者だけでなく地域の活性化で注目されています。ゲームでは、仮想通貨“プラ”を使ってコロニー(施設)作りをします。その中で独自に選定した全国の素晴らしい店と提携し、ゲーム参加者にお勧めする新しいビジネスモデルを作っています。
Bさんの起業の道のりを見ますと、現在の起業方法のモデルそのものです。自分の得意分野での起業、会社勤めをしながらの起業準備、個人事業でマーケットしてから法人化など、成功するためのステップをしっかり踏んでいます。ネットビジネスと言うだけでなく、一般的な起業にも通用する起業方法です。
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